エステサロンの売上目標の立て方

笑顔のエステティシャン

エステサロンを開業し、リピーターも比較的集まりさらなるステップアップにチャレンジしようと検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
例えば現在のサロンの規模を拡大したり、2店舗目を手掛けたり、夢は広がるばかりです。

エステ開業

しかし、これらの夢を叶えるためにはやはりそれ相応の資金も必要となってきます。

エステサロンを成長させるためにも、具体的な売上目標を設定しクリアしていく必要があると言えるでしょう。
そこで今回は、次の段階に進むためにエステサロンの売上目標はどう立てた方が良いのか、売上目標を設定してから実践に移すまでの流れ、さらに売上目標を達成するためのポイントについてご紹介していきます。

エステサロンにおける売上目標の立て方

事業を拡大していくためには資金が必要です。
その資金を確保していくためには、売上目標を設定し資金を貯めていくことがポイントになってきます。
エステサロンにおける売上目標の立て方としては、2つの目標を設定すべきだと言えます。

定量目標

定量目標とは、具体的な数値を挙げて年間売上や利益、経常に関する目標を立てることを言います。
例えば、「年間売上を1000万円以上にする」といった数字が盛り込まれている目標は、基本的に定量目標に該当します。

定量目標の場合、1ヶ月単位と短いスパンでの目標設定にならなくても良いのですが、最長でも1年間での目標にしておきましょう。

2年以上の長期的目標に定量目標を使ってしまうと、目標を達成するまでのプロセスで評価がしづらく、結果に反映することが難しくなってしまいます。
なお、定量目標を単純に「○○万円達成する」とだけを目標にするよりも、“誰が”“何を”“どうやって”達成するのかという部分まで作り込むと、より具体性の高い目標にすることができます。

 

売上目標を設定する際には原価や経費を考慮しながら想定利益をどの程度にするか考えなくてはなりません。
大体の数字でも良いので想定利益は出しておきましょう。

年間の目標が決まったらメニュー別・顧客グループ別・担当者別などのカテゴリーを用意しておきます。
それぞれで、全体の目標金額を達成できるような目標を立てておきましょう。
これによって毎月何が理由で売上が伸びなかったのかが分かりやすくなり、スムーズに改善のための行動に移すことができます

定性目標

定性目標は、数字ではなかなか表せられないような理想が詰まった目標になります。
自分が思い描く理想のエステサロンに近付くための目標になるので、定性目標を設定することで仕事のモチベーションにもつながっていくでしょう。

ただ、そうであったとしても具体性に欠けてしまってはいけません。
定性目標は数字が使われない分、期間を設定しておくと具体性を高めることができます。

定量目標とは異なり、中長期向けの目標となります。
逆に短期目標にしてしまうとクリアできないことでモチベーションが下がってしまう可能性も高いため注意が必要です。

売上に関しては定量目標だけを設定しておけば良いのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、最近海外も含めて企業を評価する際に使われる指標に、売上と企業のあり方が関係している可能性が高いと言われています。

つまり、定性目標を設定し目標を達成しようとすることで、働いている人全体の意識が向上し、さらなる売上アップにつながるかもしれないのです。
もちろん、働いている人の意識が高まれば自然と良い雰囲気が生まれ、売上だけではなく良い職場環境づくりにもつながっていくことでしょう。

売上目標を立てたら…次は何をすべき?

上記のように定量目標と定性目標を合わせて売上目標を設定したら、今度は目標を達成するために必要な行動を実行するためのプランを立てていく必要があります。
行動を実行するためのプランを立てる時にまずやるべきことは、さらに細かな目標を設定しておくことです。

例えば、年間売上目標を1000万円に設定した場合、1ヶ月約85万円の売上が必要となります。
月間売上目標を85万円に設定することで、月ごとに評価しやすくなるでしょう。

また、月間売上目標を達成するためには何をしなくてはならないのか、どれくらいの顧客を増やす必要があるのかなどが見えてきます。
そういった部分を精査しつつ、細かな目標を設定することによって行動に移しやすくなるのです。

良い目標を立てても行動に移さなければ意味がない

いくら目標でとても良い理想を語っていても、行動が伴わっていなければ目標を達成することはできません。
毎日仕事に追われてしまう程忙しいとどうしても目標を忘れてしまうこともあるでしょう。

ミーティング

できるだけ目標を意識しつつ行動に移すためには、週1回程度ミーティングを開いて月間目標の確認や進捗状況の把握、修正・改善していくにはどうすれば良いいのかを話し合いましょう。
エステサロンだけではなく、企業の中にも立派な経営目標を立てているにも関わらず、社員と共有していないせいで社員のモチベーションがどんどん下がっていってしまったというケースも実際にあります。

朝礼の時間を使っても良いのでお互いに目標ややるべきことなどはスタッフと一緒に共有しておくべきでしょう。
また、スタッフが自ら率先して行動していくようにするためにも意識付けはとても重要な時間となります。

“新人だから”ということであまり意見を聞かないとなってしまうとその人のモチベーションは下がる一方になり、売上目標の達成も難しくなってしまうと考えられます。
働いているスタッフ一人ひとりが目標を達成しようと行動に移したら、売上目標の達成も容易になりやすいのですが、経営者のワンマンになってしまうとスタッフのモチベーションが下がって行動に移りにくくなってしまう可能性も高いです。

経営者に必要なことは、自身が独断で行動するというよりも積極的にスタッフからの意見を聞き、どう反映していくか、本当にそれが正しいのかどうかを考えて取り入れることが重要となります。
良い目標を立て、行動に移すためにも目標を経営者とスタッフ全員で共有し、行動していくことが大切です。

売上目標を立てているのにうまくいかない…その理由は?

エステサロンなどの経営を行っている人は、売上目標を立てますが、中には売上目標を立てているのになかなかうまくいかないという経営者が多いのも事実です。
では、どうして売上目標を立てているのにうまくいかないのかという理由についてみていきましょう。

売上だけに捉われて本質を見失ってしまう

売上目標を立ててもうまくいかない理由の1つには、売上を大きくすることだけが目標になってしまい、本質的な部分を見失ってしまうというものが考えられます。
売上目標を達成できないという見込みがあった場合、多くの人は焦ってしまうはずです。

焦ることによって、商品やサービスの押し売りをしてしまう可能性があります。

押し売り

商品やサービスの押し売りをしてしまうと、クレームにつながってしまうことも考えられるため、売上は上がってもエステサロンにとってのメリットは売上以外になくなってしまうでしょう。
最近では、SNSなどをしていない人の方が少ないという時代なので、押し売りをされたという事実はあっという間に広まってしまいます。

もちろん、売上目標を立ててはいけないというわけではありませんが、本質を見失ってしまわないことがエステサロン経営を軌道に乗せるポイントだということを念頭に置いておきましょう。

エステサロンの努力でできる目標を立てる

売上目標というものは、どうしても顧客に影響されてしまいます。
そのため、売上目標を達成するという大きな目標を立ててしまうと、前述した押し売りなど顧客がデメリットに感じてしまうサービスを提供してしまう可能性もあるでしょう。

そのため、エステサロンの努力で達成することができる目標から立てるようにした方が良いと考えられます。
例えば、毎日の接客の中で笑顔を忘れない、ブログやSNSの更新頻度を増やす、サロン内を清潔で綺麗な状態に保つといったことです。

このような努力であれば、サロンスタッフでできるはずです。

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そして、そのようなスタッフがいるエステサロンに対して「また通いたい」「綺麗なサロンだからまた来たい」と顧客に思ってもらえる可能性が高くなります。
スタッフができる努力を積み重ねれば、必然的に売上アップにもつながるでしょう。

コンセプトとサービスが合っていない

売上目標を立ててもうまくいかないエステサロンの中には、コンセプトとサービスが合っていないというケースもあります。
エステサロンにはそれぞれコンセプトがあり、それに合うサービスを提供しているはずです。

しかし、中にはコンセプトとサービスが合っていないが故に顧客の満足度が低下し、売上につながらないというエステサロンもあるのです。

スピードが売りのエステサロンでは質も大切ですがより早いスピードを求められるでしょうし、質の高さが売りのエステサロンではスピードより質が求められます。
それぞれのコンセプトに適したサービスを提供することで、顧客満足度が高まり、必然的に売上という形で実績を残すことができるでしょう。

売上目標を達成するためのポイント

売上目標を立てても本質やコンセプトを忘れてしまったら、結果的にはマイナスになってしまう可能性が高いということを説明してきました。
続いては、売上目標を達成するためのポイントについて見ていきましょう。

リピーターの獲得が売上目標達成につながる

エステサロンの売上目標を達成するためには、新規顧客とリピーターをバランスよく獲得していく必要があります。
リピーターが少ないエステサロンでは、新規顧客を増やすために広告を何度も出し、初回割引などのサービスを何度も提供しなければいけないという状況になってしまいます。

しかし、リピーターを獲得することができれば、広告や初回割引サービスなどを行わなくても安定した売上を確保することができます。
エステサロンの中には、オールハンドの施術を売りにしているエステサロンもありますが、オールハンドの施術のみでは一時的な痩身効果はあっても、それを維持することが難しく、次の来店時には元に戻っているということも少なくありません。

それでは、何度施術を受けても顧客満足度が高い施術とは言えないでしょう。

そのため、オールハンドの施術だけではなく、エステ機器を導入することで効率よく、効果的な施術を提供することも視野にいれる必要があるのです。
エステ機器の導入による出費はありますが、高い効果を実感することでリピーターになってくれる顧客の数が多くなる可能性が高くなります。

また、エステ機器を導入することによってメニューを増やすこともできるので、多くの顧客のニーズに沿った施術を行うこともできます。
リピーターが増えて広告費などを削減することができれば、リピーターになってくれた顧客へクーポンなどを発行することもできるはずです。

リピーターが通い続けたいと思うエステサロンにするには

エステサロンに通う人は、痩せたい、美肌になりたい、たるみをなんとかしたいなどの目標を持っています。
エステサロンに通うことで、それらの目標は達成することができるかもしれませんが、1度効果を実感できたらそのまま一生継続するわけではありません。

エステサロン 経営

そのため、手に入れた美しさを継続するために、通ってもらう必要があります。
継続して通ってもらいやすいサービスの1つにエイジングケアがあります。

痩身とエイジングケアを並行して行うことで、痩せるだけではなく若々しく変化することができればその魅力を知ってもらうことができるはずです。
そして、魅力を知ってもらった顧客がリピーターになり、定期的にエステサロンに通ってくれれば、売上にもつながります。
つまり、売上目標の達成にもつながるということになります。

エステサロンを経営する中で、売上目標の設定をすることは大切です。
そして、設定した売上目標を達成するためには、売上目標を達成するためのポイントをしっかりと意識する必要があるでしょう。
今回紹介した売上目標の立て方や売上目標を立ててもうまくいかない理由、売上目標を達成するためのポイントを意識し、ご自身のエステサロンにも導入してみてください。